でも、多くの人が国産車を選んでいるという事実があります。
自動車登録台数を見ても、輸入車は全体の約1~2割程度でしかありません。
輸入車にあこがれる人は少なくないはずなのに、実際に手に入れる人が多くないのはなぜなのでしょうか。
割高など高価格な車はネックとなる
その一番の理由は、やはり値段でしょう。
クルマにもよりますが、ほとんどの輸入車は同じクラスの日本車と比較して4~5割増し、中には倍程度の価格のものの少なくないと非常に「割高」なのです。
それだけのお金を余分に支払うとなると、よほどそのクルマに思い入れがなければなかなか手を出すことはできないでしょう。
エンジン性能や車幅などのサイズが異なる日本の道路事情
また、輸入車が日本の道路事情や環境に適していないという点もあります。
たとえばアメリカ車は相対的にボディーサイズが大きいのが特徴です。
アメリカ本土ではゆったりと長距離を走る際などには疲れにくいなどメリットが大きいのですが、日本で運転するとなると持て余してしまいます。
ハンドルは左ですから運転しにくいですし、ハンドルを右に付け替えてあってもワイパーやライトスイッチは左ハンドルの位置のままということがほとんどなので慣れるまでは使いづらいでしょう。
エンジン性能も日本車はもちろん日本の道路事情に合っています。
長距離を高速で走ることの多い輸入車は、高速域でトルクが出るようなエンジン設計になっています。
一方日本は狭くて細かい道を何度も曲がったり信号で止まったりするストップアンドゴーが頻繁な環境で使用することが多いので、高速域よりも低速域でトルクが出るようになっているのです。
ドイツのアウトバーンなどは200キロの速度で巡行するのが普通ですが日本ではせいぜい100キロ程度なので、いわば宝の持ち腐れとなってしまうわけです。
トヨタのクルマか輸入車か選ぶのはどっち??
日本車が輸入車と比較して非常に優れている点は、その耐久性でしょう。
トヨタのクルマは耐用年数40年で設計しているそうで、そこまで乗り続ける人もいないかと思いますがこれはすごいことです。
世界で日本車の人気が高いのはこの耐久性と故障の少なさが理由なのです。
輸入車にも国産車にもそれぞれメリットもデメリットもあり、どちらを選ぶほうがいいということはありません。
ただ、クルマはその国で使用することを最優先で考えて設計・製造されているといえます。
つまり、日本で運転するのなら日本で作られた車が最も使いやすいといえるでしょう。